落ちてきた糸電話とは

2022年に塚本恵理子が立ち上げた一人演劇ユニット。

 “俳優の身体を通して言葉と出会い、世界を再発見すること”を目指す。

語りと身体表現に重点を置いて、テキストとパフォーマンスが相互に作用する形を探っていきたい。

ユニット名の由来

私(塚本)には演劇学校で出会った大事な友人がいます。その子が教えてくれた詩があって、

谷川俊太郎さんの『沈黙』という詩です。

その詩から浮かんだ言葉です。

主宰プロフィール

塚本 恵理子(Tsukamoto Eriko)

俳優。147cm、1993年生まれ、神奈川県出身。東北大学大学院理学研究科修了。座・高円寺劇場創造アカデミー修了。

中学の部活で演劇を始める。大学在学中(2013年)に劇団「屋根裏ハイツ」の結成に加わる。15年とうほく学生演劇祭にて演出家賞受賞*(自身も出演した二人芝居『COMPASSION―共苦』)。

大学院修了時に劇団を離れ、都内の一般企業に勤務するも、演劇への思いを立ち切れず劇場創造アカデミーに入所。2021年7月に修了後、演出家佐藤信が演出する公演にて出演や演出助手を務める。

現在は障がい者相談支援の仕事をしながら、俳優活動を行っている。


*講評文はこちらから読めます。

考えごと

新しい言葉を聞いて腑に落ちたときの、それまでぼんやりしていた感覚を認識できた喜びや、新しい概念を得て世界が広がる喜びが、演劇の一番の魅力だと思っています。

パフォーマーとして言葉を発するときに、言葉が背負っているものをどれだけ背負えるか。いまのところ、背負おうとせずに空っぽのまま渡して、"劇世界と観客自身によって意味が満たされる"ような言葉の渡し方が理想ではないかという仮説を立てています。ほぼ、劇場創造アカデミーの恩師の受け売りです。

重要なのは、空っぽだけど、ちゃんと具体的な器であること。そうでないと観客は受け取れないし、そこに意味が入っていくことも起きないのではないか。

ということで、"ちゃんと具体的な器であり、空っぽである状態で言葉を観客に渡すにはどうしたら良いのか"をテーマにしばらく試行錯誤します。